租税・会計法 所得税法 施行済 ほぼ全事業者

令和7年分の確定申告はここが変わる|個人事業主・フリーランスの実務ガイド

区分:令和7年分(2026年提出)の申告から適用・実務ガイド

30秒でわかる:この規制のポイント

区分 令和7年分(2026年提出)の申告から適用・実務ガイド
誰が対象 確定申告を行う個人事業主・フリーランス/扶養親族・配偶者のいる納税者
守ること 合計所得金額に応じた新しい基礎控除(58万〜95万円)で試算する / 扶養親族・同一生計配偶者は58万円以下、勤労学生は85万円以下で判定する ほか1項目
今やること 自分の合計所得金額がどの区分に入るか確認する(ほか2件は下のチェックリスト参照)

かんたん要約

  • 基礎控除が一律48万円から、合計所得金額に応じた58万〜95万円の段階制に見直されました(令和7年12月1日施行・令和7年分以後に適用)。
  • 給与所得控除の最低保障額が55万円から65万円に引き上げられ、扶養親族・同一生計配偶者の所得要件も48万円以下から58万円以下に変わりました。
  • 19歳以上23歳未満の親族を対象とする「特定親族特別控除」(最高63万円)が創設され、令和8年1月以後に適用されます。

対象となる人・企業

確定申告を行う個人事業主・フリーランス/扶養親族・配偶者のいる納税者

規制のポイント(やってはいけないこと → 守るべきこと)

やってはいけないこと

前年と同じ基礎控除48万円で所得を試算し、納税額を見込む

守るべきこと

合計所得金額に応じた新しい基礎控除(58万〜95万円)で試算する

やってはいけないこと

扶養親族・同一生計配偶者の判定を合計所得48万円以下のまま行う

守るべきこと

扶養親族・同一生計配偶者は58万円以下、勤労学生は85万円以下で判定する

やってはいけないこと

大学生年代の子のアルバイト収入を、従来の扶養の枠だけで考える

守るべきこと

19歳以上23歳未満は特定親族特別控除(令和8年1月以後)の対象になりうるか確認する

※ 控除額は合計所得金額の区分によって異なり、適用時期も改正項目ごとに違います。ご自身の申告での具体的な控除額・適用可否は、国税庁の案内または税理士にご確認ください。

くわしい解説と実務への影響

段階的なスケジュール

  • 令和7年12月1日 施行 基礎控除の見直し(令和7年分以後の所得税に適用)
  • 令和7年分(2025年分)から 給与所得控除の最低保障額を55万円→65万円に引き上げ/扶養親族等の所得要件を見直し
  • 令和8年1月以後 特定親族特別控除(最高63万円)を適用

基礎控除が「一律48万円」ではなくなった

令和7年度税制改正により、これまで合計所得金額2,400万円以下で一律48万円だった基礎控除が、所得の区分に応じた段階制に変わりました。合計所得金額132万円以下の人は95万円、132万円超336万円以下は88万円、336万円超489万円以下は68万円、489万円超655万円以下は63万円、655万円超2,350万円以下は58万円です。改正は令和7年12月1日に施行され、令和7年分以後の所得税に適用されます。

給与所得控除の最低保障額も引き上げ

給与所得控除については、最低保障額が55万円から65万円に引き上げられました。個人事業主でも、給与収入と事業所得の両方がある場合はこの改正の影響を受けます。副業として給与を受け取っている方は、給与側の所得計算が変わる点に注意してください。

扶養の判定に使う金額が変わる

扶養親族・同一生計配偶者の所得要件が、合計所得金額48万円以下から58万円以下に引き上げられました。勤労学生控除の要件も75万円以下から85万円以下に変わっています。前年と同じ感覚で扶養に入るかどうかを判断すると、判定を誤る可能性があります。

大学生年代の親族には新しい控除

生計を一にする19歳以上23歳未満の親族で、合計所得金額が58万円超123万円以下の人がいる場合、その親族1人につき最高63万円を控除できる「特定親族特別控除」が創設されました。適用は令和8年1月以後です。従来の扶養控除の枠から外れてしまうケースを補う位置づけの控除です。

申告実務で確認すること

まず自分の合計所得金額がどの区分に入るかを確認し、基礎控除額を特定します。次に、扶養親族・配偶者がいる場合は新しい所得要件で判定し直します。会計ソフトを使っている場合は、控除額の設定が改正後の金額に更新されているかを確認してください。金額の区分や適用時期は改正項目ごとに異なるため、判断に迷う場合は国税庁の案内や税理士に確認することをおすすめします。

扶養・配偶者の所得要件の変更

改正前

  • 扶養親族・同一生計配偶者:合計所得48万円以下
  • 勤労学生:合計所得75万円以下

改正後(令和7年分以後)

  • 扶養親族・同一生計配偶者:合計所得58万円以下
  • 勤労学生:合計所得85万円以下

合計所得金額別の基礎控除額(令和7年分以後)

合計所得金額基礎控除額改正前
132万円以下95万円48万円
132万円超 336万円以下88万円48万円
336万円超 489万円以下68万円48万円
489万円超 655万円以下63万円48万円
655万円超 2,350万円以下58万円48万円

対応チェックリスト

自社で行う対応の一例です。チェックを入れると進捗がこの端末に保存されます(サーバーには送信されません)。

0 / 3 完了

※ 一般的な対応例です。個別の要否は専門家にご確認ください。

よくある質問

「年収の壁」の記事と何が違いますか?
「年収の壁」の記事は、給与計算・年末調整を行う事業主の側から見た改正の解説です。このページは、自分で確定申告をする個人事業主・フリーランスが、申告書を作るときに見る控除額と扶養の判定を整理したものです。
基礎控除は結局いくらになりますか?
合計所得金額によって変わります。132万円以下なら95万円、655万円超2,350万円以下なら58万円というように段階が分かれます。詳しくは本文の一覧表をご覧ください。
特定親族特別控除はいつの申告から使えますか?
令和8年1月以後に適用される控除です。生計を一にする19歳以上23歳未満の親族で、合計所得金額が58万円超123万円以下の人がいる場合、1人につき最高63万円を控除できます。
対象になるのはどんな人・企業ですか?
確定申告を行う個人事業主・フリーランス/扶養親族・配偶者のいる納税者が対象です。自社が該当するかは個別にご確認ください。
どんな規制ですか?
「前年と同じ基礎控除48万円で所得を試算し、納税額を見込む」はインサイダー取引などの規制の対象です。「合計所得金額に応じた新しい基礎控除(58万〜95万円)で試算する」を守る必要があります。 「扶養親族・同一生計配偶者の判定を合計所得48万円以下のまま行う」はインサイダー取引などの規制の対象です。「扶養親族・同一生計配偶者は58万円以下、勤労学生は85万円以下で判定する」を守る必要があります。 「大学生年代の子のアルバイト収入を、従来の扶養の枠だけで考える」はインサイダー取引などの規制の対象です。「19歳以上23歳未満は特定親族特別控除(令和8年1月以後)の対象になりうるか確認する」を守る必要があります。
注意しておくことはありますか?
控除額は合計所得金額の区分によって異なり、適用時期も改正項目ごとに違います。ご自身の申告での具体的な控除額・適用可否は、国税庁の案内または税理士にご確認ください。
法令の原文はどこで確認できますか?
所得税法の条文は、e-Gov法令検索(デジタル庁)で確認できます。本ページ下部のリンクからアクセスできます。

関連する改正

PR 弥生シリーズ

確定申告・開業をかんたんに

やよいの青色申告オンライン、弥生会計 Next、Misoca。個人事業主・新規開業者の確定申告と帳簿づけを改正対応済みのソフトでサポート。

弥生シリーズを見る
PR マネーフォワード クラウド確定申告

確定申告の書類作成を自動化

銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳から確定申告書類の作成までクラウドで完結。インボイス制度・電子帳簿保存法の改正にもアップデートで追従します。

マネーフォワード クラウド確定申告を見る

一次情報・出典

この記事は制度の概要をわかりやすくお伝えするものであり、法律上のアドバイスではありません。 要件・運用などは変更される場合があります。実際の対応にあたっては上記の一次情報をご確認のうえ、 個別の事案は社会保険労務士・税理士などの専門家にご相談ください。

この情報の最終確認日:2026年5月31日