確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)の拡充

施行日:2026年12月1日施行(限度額引き上げ・70歳まで加入)

国会審議 → 施行までの進み方

施行まであと67日
  1. 国会審議
  2. 成立
  3. 3 公布
  4. 4 施行 2026年12月1日施行(限度額引き上げ・70歳まで加入)

公布済み。施行まであと67日です。

30秒でわかる:この改正のポイント

いつから 2026年12月1日施行(限度額引き上げ・70歳まで加入)
誰が対象 iDeCoに加入している人・これから加入する人(自営業・会社員・公務員・任意加入者)/企業型DCを導入する企業と従業員
何が変わる 企業年金と共通の拠出限度額に一本化し、月6.2万円に引き上げ(2026年12月1日〜) / 月7.5万円に引き上げ(2026年12月1日〜) ほか3項目
今やること 自分がどの加入者区分か確認する(第1号=自営業・フリーランス、第2号=会社員・公務員、第3号=扶養配偶者、第4号=任意加入者)(ほか4件は下のチェックリスト参照)

かんたん要約

  • ●iDeCo・企業型DC・国民年金基金の拠出限度額の引き上げと、iDeCoの加入可能年齢の引き上げが2026年12月1日に施行されます(令和7年法律第74号)。
  • ●会社員・公務員(第2号加入者)のiDeCoの限度額は、勤務先の企業年金の有無による差をなくして企業年金と共通の枠に一本化したうえで、月2.3万円から月6.2万円になります。
  • ●自営業・フリーランス(第1号加入者)は国民年金基金との共通枠が月6.8万円から月7.5万円に、企業型DCは月5.5万円から月6.2万円になります。
  • ●一定の条件を満たせば70歳未満まで加入できるようになり、施行から3年間は条件なしで60歳以上70歳未満の人も加入できる経過措置が置かれます。
  • ●企業型DCのマッチング拠出で加入者掛金が事業主掛金を超えられないという制限の撤廃は、2026年4月1日にすでに施行されています。

対象となる人・企業

iDeCoに加入している人・これから加入する人(自営業・会社員・公務員・任意加入者)/企業型DCを導入する企業と従業員

改正前 → 改正後(何が変わる?)

改正前(これまで)

第2号加入者(会社員・公務員)のiDeCoの限度額は勤務先の企業年金の有無で月2.0万円・月2.3万円などに分かれていた

改正後(これから)

企業年金と共通の拠出限度額に一本化し、月6.2万円に引き上げ(2026年12月1日〜)

改正前(これまで)

第1号加入者(自営業・フリーランス)のiDeCoと国民年金基金の共通枠は月6.8万円

改正後(これから)

月7.5万円に引き上げ(2026年12月1日〜)

改正前(これまで)

企業型DCの拠出限度額は月5.5万円

改正後(これから)

月6.2万円に引き上げ(2026年12月1日〜)

改正前(これまで)

iDeCoに加入できるのは原則60歳未満の国民年金被保険者

改正後(これから)

一定の条件を満たせば60歳以上70歳未満でも加入できる(2026年12月1日〜)

改正前(これまで)

企業型DCのマッチング拠出は、加入者掛金が事業主掛金の額を超えてはならない

改正後(これから)

この制限が撤廃され、拠出限度額の枠を使い切れる(2026年4月1日に施行済み)

※ 2026年12月1日施行分は、掛金への実際の反映が引き落としのタイミングによって翌月以降になる場合があります。具体的な手続きは加入している金融機関(運営管理機関)にご確認ください。

くわしい解説と実務への影響

段階的なスケジュール

  • 2025年6月20日 年金制度改正法が公布(令和7年法律第74号)
  • 2026年4月1日 企業型DCのマッチング拠出の制限撤廃、簡易型DCの統合、自動移換の説明時期の見直し、中小事業主掛金納付制度の届出簡素化が施行
  • 2026年12月1日 iDeCo・企業型DC・国民年金基金の拠出限度額の引き上げ、iDeCoの加入可能年齢の引き上げが施行
  • 2029年11月30日まで 加入可能年齢の経過措置(要件を満たさなくても60歳以上70歳未満が加入可)の期間

確定拠出年金の拡充

拠出(限度額引上げ・一本化)

70歳まで加入可

60〜75歳で受給開始

2026年の改正はいつ何が変わるのか

iDeCo・企業型DCの改正は、2025年6月20日に公布された「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律」(令和7年法律第74号)によるものです。厚生労働省の施行スケジュールによれば、2026年4月1日と2026年12月1日の2段階で施行されます(4月1日分はすでに施行済みです)。加入者にとって影響が大きいのは12月1日施行分で、拠出限度額の引き上げとiDeCoの加入可能年齢の引き上げがここに入ります。4月1日施行分は主に事業主側の手続きに関するものです。

会社員のiDeCoが月2.3万円から月6.2万円へ

今回の改正で最も大きいのが第2号加入者(会社員・公務員)の拠出限度額です。これまでは勤務先に企業年金があるかどうか、どの企業年金かによって月2.0万円・月2.3万円などに分かれていました。改正後は、この差を解消して企業年金と共通の拠出限度額に一本化したうえで、共通枠が月6.2万円に引き上げられます。企業型DCやDB(確定給付企業年金)に加入している人は、その掛金額と合わせてこの6.2万円の枠を使うことになります。自営業・フリーランス等の第1号加入者は、iDeCoと国民年金基金の共通枠が月6.8万円から月7.5万円になります。企業型DCの拠出限度額も月5.5万円から月6.2万円に引き上げられます。

70歳未満まで加入できるようになる(3年間の経過措置つき)

現在のiDeCoは、原則として60歳未満の国民年金被保険者しか加入できません。2026年12月1日からは、60歳以上70歳未満の人でも、①iDeCo加入者、②iDeCo運用指図者、③企業年金からiDeCoに資産を移換する者のいずれかに該当し、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給しておらず、マッチング拠出を実施していない場合は加入できるようになります。厚生労働省の資料ではこの区分を「第5号加入者」と呼んでいます。加えて、施行日から3年間はこれらの要件を満たさなくても60歳以上70歳未満の人が加入できる経過措置が設けられます。50歳から始めても最大20年間積み立てられる計算になります。

受給開始の上限75歳は今回の改正ではない

iDeCoの解説で「受給開始が75歳まで」と説明されることがありますが、これは今回の改正で変わる点ではありません。確定拠出年金の老齢給付金の受給開始の上限は、2022年4月1日にすでに70歳から75歳へ引き上げられています(令和2年の年金制度改正法)。現在も60歳(加入者資格喪失後)から75歳までの間で受給開始時期を選べます。

2026年4月1日に施行済みの事業主向け改正

見落とされがちですが、事業主向けの改正はすでに動いています。企業型DCのマッチング拠出について「加入者掛金の額が事業主掛金の額を超えてはならない」という制限が撤廃され、拠出限度額の枠を十分に活用できるようになりました。あわせて、簡易型DCが通常の企業型DCに統合されて手続きが簡素化され、自動移換に関する事業主の説明時期が「資格喪失後」から「喪失見込み時」に前倒しされ、中小事業主掛金納付制度(iDeCo+)の届出先が厚生労働大臣と国民年金基金連合会の両方から国民年金基金連合会のみに一本化されました。

実務上のポイント

個人としては、2026年12月以降に掛金の上限が上がるため、家計に無理のない範囲で拠出額を見直す機会になります。掛金は全額が小規模企業共済等掛金控除の対象なので、拠出額を増やせばその分だけ所得控除も大きくなります。企業としては、企業型DCの拠出限度額が6.2万円になることを踏まえた掛金設計の見直しと、マッチング拠出の制限撤廃への対応、従業員への周知が課題になります。規約変更が必要かどうかは運営管理機関に確認してください。

施行日は2026年4月1日と2026年12月1日(受給開始上限の明示は要確認)

令和7年の年金制度改正による確定拠出年金の主な見直しは、項目ごとに施行日が分かれます。厚生労働省の公式ページによると、マッチング拠出における加入者掛金の額の制限撤廃や、簡易型DCの通常の企業型DCへの統合、中小事業主掛金納付制度の届出簡素化などは2026年4月1日施行です。一方、iDeCoの加入可能年齢の引き上げと、iDeCo・企業型DC・国民年金基金の拠出限度額の引き上げは2026年12月1日施行予定とされています。企業型DCを導入する事業者は、人事・規程の見直しスケジュールをこの2つの施行日に合わせて準備する必要があります。

マッチング拠出の「事業主掛金を超えてはならない」制限が撤廃される

企業型DCでは、加入者が事業主の拠出に上乗せして掛金を出すマッチング拠出が認められていますが、現行制度では加入者掛金の額が事業主掛金の額を超えてはならないという制限があります。今回の改正では、事業主掛金の額によらず、加入者がそれぞれの状況に応じて拠出限度額の枠を十分に活用して老後の資産形成ができるよう、この制限を撤廃します。施行は2026年4月1日です。事業主掛金が低い従業員でも自助努力で拠出枠を使い切れるようになるため、企業型DC導入企業は制度説明や規約の見直しを検討してください。

iDeCo改正の施行スケジュール

2025年6月20日 年金制度改正法の公布

令和7年法律第74号

2026年4月1日 事業主向けの改正が施行済み

マッチング拠出の制限撤廃・簡易型DCの統合など

2026年12月1日 限度額の引き上げ・70歳まで加入

加入者にとっての本番

出典: 厚生労働省「私的年金制度の主な改正事項の施行スケジュール」、e-Gov法令検索の法令リビジョン

あなたはいくらまで出せる?

あなたの加入者区分はどれですか?(2026年12月1日以降)

自営業・フリーランス・学生(第1号加入者)

iDeCoと国民年金基金等の共通枠で月7.5万円まで(現行6.8万円)

会社員・公務員(第2号加入者)

企業年金と共通の枠で月6.2万円まで(現行2.3万円)。企業型DC・DBの掛金と合算して使う

60歳以上70歳未満で加入を続けたい

要件を満たせば加入可。施行から3年間は要件なしで加入できる経過措置あり

第3号加入者(扶養されている配偶者)と第4号加入者(国民年金任意加入被保険者)の扱いは厚生労働省の資料をご確認ください。

拠出限度額の新旧(2026年12月1日〜)

区分現行2026年12月1日から
第1号加入者(自営業・フリーランス等)※iDeCo+国民年金基金等の共通枠月6.8万円月7.5万円
第2号加入者(会社員・公務員)のiDeCo月2.3万円(企業年金の有無で月2.0万円などに分かれる)月6.2万円(企業年金と共通の枠に一本化)
企業型DC月5.5万円月6.2万円

第2号加入者は、企業型DCやDBの掛金と合わせて共通枠を使います。区分ごとの詳細は厚生労働省「DC拠出限度額(令和8年12月〜)」をご確認ください。

経過措置・猶予

2026年4月1日には、企業型DCのマッチング拠出における加入者掛金の額の制限撤廃、簡易型DCの通常の企業型DCへの統合、自動移換に関する事業主の説明時期の見直し、中小事業主掛金納付制度の届出の簡素化が施行されました。2026年12月1日には、iDeCo・企業型DC・国民年金基金の拠出限度額の引き上げと、iDeCoの加入可能年齢の引き上げが施行されます。加入可能年齢については、施行日から3年間、要件を満たさなくても60歳以上70歳未満の人が加入できる経過措置が設けられます。

対応チェックリスト

自社で行う対応の一例です。チェックを入れると進捗がこの端末に保存されます(サーバーには送信されません)。

0 / 5 完了

※ 一般的な対応例です。個別の要否は専門家にご確認ください。

よくある質問

iDeCoの改正はいつから?
拠出限度額の引き上げと加入可能年齢の引き上げは2026年12月1日施行です。企業型DCのマッチング拠出の制限撤廃など事業主向けの改正は、2026年4月1日にすでに施行されています。
会社員だといくらまで出せるようになる?
第2号加入者(会社員・公務員)のiDeCoの拠出限度額は月2.3万円から月6.2万円になります。これまでは勤務先に企業年金があるかどうかで限度額が分かれていましたが、企業年金と共通の拠出限度額に一本化されたうえでの引き上げです。企業型DCやDBに加入している場合は、その掛金額との合計で6.2万円の枠を使うことになります。
自営業・フリーランスは?
第1号加入者のiDeCoと国民年金基金(および国民年金の付加保険料)の共通枠が、月6.8万円から月7.5万円に引き上げられます。
iDeCoは何歳まで入れる?
2026年12月1日から、一定の条件を満たせば60歳以上70歳未満でも加入できるようになります。条件は、①iDeCo加入者、②iDeCo運用指図者、③企業年金からiDeCoに資産を移換する者のいずれかに該当し、老齢基礎年金やiDeCoの老齢給付金を受給しておらず、マッチング拠出を実施していないことです。ただし施行日から3年間は、この条件を満たさなくても60歳以上70歳未満の人が加入できる経過措置があります。
60歳を過ぎてから始めることもできる?
経過措置の3年間であれば、要件を満たさない場合でも加入できます。厚生労働省は「50歳の方がiDeCoを始めても最大20年間の掛金の拠出が可能」という例を示しています。
受給開始の年齢は変わる?
今回の改正では変わりません。確定拠出年金の老齢給付金の受給開始の上限は、2022年4月1日にすでに70歳から75歳へ引き上げられており、60歳(加入者資格喪失後)から75歳までの間で選べます。
企業側は何をすればいい?
2026年4月1日施行分では、マッチング拠出の加入者掛金の制限撤廃に伴う規約や運用の見直し、自動移換に関する説明時期の前倒し(資格喪失後→喪失見込み時)、中小事業主掛金納付制度の届出先の一本化への対応があります。2026年12月1日施行分では、企業型DCの拠出限度額が月6.2万円になることを踏まえた掛金設計と、従業員への周知が必要です。
確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)の拡充はいつから施行されますか?
2026年12月1日施行(限度額引き上げ・70歳まで加入)です。(本日からおよそ67日後)
対象になるのはどんな人・企業ですか?
iDeCoに加入している人・これから加入する人(自営業・会社員・公務員・任意加入者)/企業型DCを導入する企業と従業員が対象です。自社が該当するかは個別にご確認ください。
何が変わりますか?
これまで「第2号加入者(会社員・公務員)のiDeCoの限度額は勤務先の企業年金の有無で月2.0万円・月2.3万円などに分かれていた」だったものが、「企業年金と共通の拠出限度額に一本化し、月6.2万円に引き上げ(2026年12月1日〜)」に変わります。 これまで「第1号加入者(自営業・フリーランス)のiDeCoと国民年金基金の共通枠は月6.8万円」だったものが、「月7.5万円に引き上げ(2026年12月1日〜)」に変わります。 これまで「企業型DCの拠出限度額は月5.5万円」だったものが、「月6.2万円に引き上げ(2026年12月1日〜)」に変わります。 これまで「iDeCoに加入できるのは原則60歳未満の国民年金被保険者」だったものが、「一定の条件を満たせば60歳以上70歳未満でも加入できる(2026年12月1日〜)」に変わります。 これまで「企業型DCのマッチング拠出は、加入者掛金が事業主掛金の額を超えてはならない」だったものが、「この制限が撤廃され、拠出限度額の枠を使い切れる(2026年4月1日に施行済み)」に変わります。
注意しておくことはありますか?
2026年12月1日施行分は、掛金への実際の反映が引き落としのタイミングによって翌月以降になる場合があります。具体的な手続きは加入している金融機関(運営管理機関)にご確認ください。
法令の原文はどこで確認できますか?
確定拠出年金法の条文は、e-Gov法令検索(デジタル庁)で確認できます。本ページ下部のリンクからアクセスできます。

関連する改正

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一次情報・出典

この記事は法改正の概要をわかりやすくお伝えするものであり、法律上のアドバイスではありません。 施行日・金額・要件などは変更される場合があります。実際の対応にあたっては上記の一次情報をご確認のうえ、 個別の事案は社会保険労務士・税理士などの専門家にご相談ください。

この改正情報の最終確認日:2026年9月5日