薬機法の改正(医薬品の安定供給・薬局機能・濫用防止)

施行日:2026年5月1日ほか段階施行

かんたん要約

  • 医薬品・医療機器等の品質・有効性・安全性の確保等に関する法律(薬機法)が改正されました(令和7年)。
  • 医療用医薬品の安定供給の強化、創薬環境の整備、薬局機能の強化などが柱です。
  • 市販薬の濫用防止のため「指定濫用防止医薬品」が設けられ、販売時の確認・情報提供が強化されます。

対象となる人・企業

医薬品・医療機器・化粧品・健康食品の製造・販売・薬局に関わる事業者

改正前 → 改正後(何が変わる?)

改正前(これまで)

従来の医薬品販売・供給・薬局のルール

改正後(これから)

安定供給の強化、薬局機能の強化、市販薬の濫用防止(指定濫用防止医薬品)などを整備

※ 段階施行(2025年11月施行分、2026年5月1日施行分など)。詳細は厚生労働省でご確認ください。

くわしい解説と実務への影響

段階的なスケジュール

  • 令和7年(2025年)11月 一部の改正規定が施行
  • 令和8年(2026年)5月1日 医薬品販売制度の改正が施行

薬機法改正のポイント

段階施行(2025年11月・2026年5月)

安定供給・薬局機能の強化

市販薬の濫用防止(購入確認)

制度の全体像

医薬品・医療機器等の品質・有効性・安全性の確保等に関する法律(薬機法)が改正されました(令和7年)。医薬品・医療機器の品質と安全の確保、医療用医薬品の安定供給、創薬環境の整備、薬局機能の強化が柱です。

主な改正点

①医療用医薬品の安定供給体制の強化、②製造管理の責任・基準の見直し、③薬局機能の強化、④市販薬の濫用防止のための「指定濫用防止医薬品」の新設(薬剤師・登録販売者による購入確認・情報提供の強化)など。

誰に・どう影響するか

医薬品・医療機器・化粧品・健康食品の製造・販売や、薬局・ドラッグストアに関わる事業者に影響します。

実務上のポイント

自社が取り扱う品目が改正の対象か確認し、指定濫用防止医薬品の販売時の確認・情報提供の体制を整え、段階施行のスケジュールを確認しましょう。

対象となる「指定濫用防止医薬品」とは

市販薬(OTC医薬品)の過量服用(オーバードーズ)対策として、これまで「濫用等のおそれのある医薬品」と呼ばれていた成分が、2026年5月1日施行の改正で「指定濫用防止医薬品」へと位置づけ直されます。対象はエフェドリン、ブロモバレリル尿素、コデイン、プソイドエフェドリン、ジヒドロコデイン、メチルエフェドリンの6成分です。これらを含む市販薬を扱うドラッグストア・薬局は、施行日以降、後述の販売時対応が求められます。

販売時に求められる確認・情報提供(2026年5月1日〜)

指定濫用防止医薬品を販売・授与する際、薬局・ドラッグストアには購入者への確認と情報提供が義務づけられます。具体的には、他の店舗での購入状況や他の指定濫用防止医薬品の購入の有無を確認し、複数個または大容量の製品を購入する場合はその理由を確認します。さらに、一定の年齢未満の若年者は1箱(少量)しか購入できず、薬剤師または登録販売者が対面またはテレビ電話などを用いて販売することが求められます。事業者は、これらに対応した販売体制(手順書の整備・従業員教育・レジ運用の見直し等)を施行日までに準備しておく必要があります。

要指導医薬品のインターネット販売が可能に

同じ2026年5月1日施行の改正では、要指導医薬品の販売方法も見直されます。薬剤師の判断により、オンライン服薬指導で必要な情報提供などを行ったうえでのインターネット販売が可能になります。ただし、適正使用のために必要な確認を対面で行うことが適切な品目については、これまでと同様に対面での販売が求められます。要指導医薬品を扱う事業者は、オンライン服薬指導の体制と、対面販売を維持すべき品目の切り分けを確認しておくとよいでしょう。

市販薬の濫用防止:改正前後の対照

改正前

  • 「濫用等のおそれのある医薬品」として6成分を規定
  • 購入時の確認・情報提供の運用
  • 要指導医薬品は原則対面販売

改正後(2026年5月1日〜)

  • 「指定濫用防止医薬品」へ位置づけ直し(6成分:エフェドリン等)
  • 他店舗・他品目の購入状況や、複数個・大容量購入の理由を確認
  • 若年者は1箱のみ・薬剤師等が対面またはテレビ電話で販売
  • 要指導医薬品はオンライン服薬指導を経たインターネット販売が可能(対面適切品目は対面継続)

令和7年薬機法等改正の段階施行

令和7年(2025年)11月 一部の改正規定が施行

安定供給確保に関する規定など

令和8年(2026年)5月1日 医薬品販売制度の改正が施行

指定濫用防止医薬品の販売対応・要指導医薬品のインターネット販売など

出典: 厚生労働省(令和7年法律第37号)

経過措置・猶予

段階施行。2025年11月施行分、2026年5月1日施行分(医薬品販売制度の改正)など。

対応チェックリスト

自社で行う対応の一例です。チェックを入れると進捗がこの端末に保存されます(サーバーには送信されません)。

0 / 3 完了

※ 一般的な対応例です。個別の要否は専門家にご確認ください。

よくある質問

ドラッグストア・薬局は何をすべき?
市販薬の濫用防止のための「指定濫用防止医薬品」について、販売時の購入者確認や情報提供などの対応が求められます。段階施行のため、施行時期ごとの対応の確認が必要です。
薬機法の改正(医薬品の安定供給・薬局機能・濫用防止)はいつから施行されますか?
2026年5月1日ほか段階施行です。(すでに施行されています)
対象になるのはどんな人・企業ですか?
医薬品・医療機器・化粧品・健康食品の製造・販売・薬局に関わる事業者が対象です。自社が該当するかは個別にご確認ください。
何が変わりますか?
これまで「従来の医薬品販売・供給・薬局のルール」だったものが、「安定供給の強化、薬局機能の強化、市販薬の濫用防止(指定濫用防止医薬品)などを整備」に変わります。
注意しておくことはありますか?
段階施行(2025年11月施行分、2026年5月1日施行分など)。詳細は厚生労働省でご確認ください。
法令の原文はどこで確認できますか?
薬機法(医薬品医療機器等法)の条文は、e-Gov法令検索(デジタル庁)で確認できます。本ページ下部のリンクからアクセスできます。

一次情報・出典

この記事は法改正の概要をわかりやすくお伝えするものであり、法律上のアドバイスではありません。 施行日・金額・要件などは変更される場合があります。実際の対応にあたっては上記の一次情報をご確認のうえ、 個別の事案は社会保険労務士・税理士などの専門家にご相談ください。

この改正情報の最終確認日:2026年5月31日