早期事業再生法(新法・金融債務の早期調整手続)

施行日:2025年 国会提出(成立・施行時期は要確認)

かんたん要約

  • 経営が苦しくなるおそれのある事業者が、早期に事業再生へ取り組めるようにする新しい法律です。
  • 経済産業大臣が指定する公正な第三者の関与のもと、金融機関等の多数決(議決権総額の3/4以上の同意等)と裁判所の認可により、金融債務に限って権利関係を調整できる手続が整備されます。
  • 正式名称は「円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律」です。

対象となる人・企業

経営の立て直しを検討する事業者(法務・財務部門)、金融機関

改正前 → 改正後(何が変わる?)

改正前(これまで)

倒産前の事業再生は私的整理(全債権者の同意が必要)や法的整理に限られていた

改正後(これから)

第三者の関与+金融機関等の多数決+裁判所の認可で、金融債務に限った早期の調整手続を新設

※ 本項目は2025年3月に閣議決定・国会提出された法案にもとづくものです。成立・施行の時期は経済産業省でご確認ください。

くわしい解説と実務への影響

段階的なスケジュール

  • 令和7年(2025年)3月4日 法案が閣議決定・第217回通常国会に提出
  • 施行時期は要確認 成立・施行の時期は経済産業省の発表で確認

早期事業再生の手続(新法)

経営悪化のおそれ

第三者関与+金融機関3/4同意+裁判所認可

金融債務を調整(事業は継続)

制度の全体像

経済的に苦しくなるおそれのある事業者が、早期に事業再生へ取り組めるようにする新しい法律です(正式名称「円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律」)。事業価値の毀損や技術・人材の散逸を防ぐことが狙いです。

手続のしくみ

経済産業大臣が指定する公正な第三者の関与のもと、金融機関等である債権者の多数決(議決権の総額の3/4以上の同意等)と裁判所の認可により、金融債務に限って権利関係を調整できます。取引先などの商取引債務を対象外とすることで、事業を続けながら再生しやすくする狙いです。

背景

日本企業の債務残高はコロナ禍前より120兆円以上増加し、2024年の倒産件数は11年ぶりに1万件を超えました。経済の新陳代謝を促すための制度基盤です。

注意点

本項目は2025年3月に閣議決定・国会提出された法案にもとづくものです。成立・施行の時期は確定していません。最新情報は経済産業省でご確認ください。

2025年6月に成立・公布されました

この法律は2025年(令和7年)3月4日に閣議決定され第217回通常国会に提出されたあと、衆議院を5月30日に通過し、6月6日に参議院本会議で可決されて成立しました。6月13日に「令和7年法律第67号」として公布されています。正式名称は「円滑な事業再生を図るための事業者の金融機関等に対する債務の調整の手続等に関する法律」です。

施行は公布から1年6月以内(政令で定める日)

施行の時期は、附則第1条で「公布の日から起算して1年6月を超えない範囲内において政令で定める日」と定められています。公布日が2025年6月13日のため、遅くともその1年6月後までに、政令で指定された日から実際の運用が始まります。具体的な施行日は政令で定められるため、最新の発表をご確認ください。

手続の仕組みと罰則(条文の要点)

法律では、経済産業大臣の指定を受けた「指定確認調査機関」が公正・中立な第三者として関与し、対象債権者集会で議決権の総額の4分の3以上の同意による権利変更決議が成立し、さらに裁判所の認可を受けることで、金融債務に係る権利関係を調整できます。あわせて罰則章が設けられ、対象債権者を害する目的で行う詐欺的な権利変更などには、10年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金が科されます。

成立から施行までの流れ

2025年3月4日 閣議決定・国会提出

第217回通常国会

2025年5月30日 衆議院通過
2025年6月6日 参議院可決・成立
2025年6月13日 公布(令和7年法律第67号)
公布から1年6月以内 施行(政令で定める日)

具体日は政令で指定

出典: 参議院 第217回国会 議案情報・法律第六十七号本文

従来の事業再生とこの法律の手続

改正前(従来)

  • 倒産前の私的整理は全債権者の同意が必要
  • それ以外は法的整理に限られていた

新法(令和7年法律第67号)

  • 経産大臣が指定する公正・中立な第三者(指定確認調査機関)が関与
  • 議決権の総額の4分の3以上の同意による権利変更決議
  • さらに裁判所の認可を受けて成立
  • 金融債務に限って権利関係を調整できる

経過措置・猶予

2025年3月4日閣議決定・第217回通常国会提出。成立・施行時期は要確認。

対応チェックリスト

自社で行う対応の一例です。チェックを入れると進捗がこの端末に保存されます(サーバーには送信されません)。

0 / 3 完了

※ 一般的な対応例です。個別の要否は専門家にご確認ください。

よくある質問

今すぐ使える制度?
2025年に国会提出された段階の制度です。成立・施行の時期は確定情報の確認が必要です。経営が苦しくなるおそれがある場合は、まず中小企業活性化協議会や専門家への早期相談が有効です。
早期事業再生法(新法・金融債務の早期調整手続)はいつから施行されますか?
2025年 国会提出(成立・施行時期は要確認)です。
対象になるのはどんな人・企業ですか?
経営の立て直しを検討する事業者(法務・財務部門)、金融機関が対象です。自社が該当するかは個別にご確認ください。
何が変わりますか?
これまで「倒産前の事業再生は私的整理(全債権者の同意が必要)や法的整理に限られていた」だったものが、「第三者の関与+金融機関等の多数決+裁判所の認可で、金融債務に限った早期の調整手続を新設」に変わります。
注意しておくことはありますか?
本項目は2025年3月に閣議決定・国会提出された法案にもとづくものです。成立・施行の時期は経済産業省でご確認ください。
法令の原文はどこで確認できますか?
早期事業再生法の条文は、e-Gov法令検索(デジタル庁)で確認できます。本ページ下部のリンクからアクセスできます。

一次情報・出典

この記事は法改正の概要をわかりやすくお伝えするものであり、法律上のアドバイスではありません。 施行日・金額・要件などは変更される場合があります。実際の対応にあたっては上記の一次情報をご確認のうえ、 個別の事案は社会保険労務士・税理士などの専門家にご相談ください。

この改正情報の最終確認日:2026年5月31日