資金決済法の改正(ステーブルコイン・送金・前払式支払手段)

施行日:2025年成立・順次施行(政省令整備中)

かんたん要約

  • 金融のデジタル化に対応するため、資金決済に関する法律が改正されました(2025年6月成立)。
  • ステーブルコイン(電子決済手段)・前払式支払手段・送金(資金移動業)などのルールが見直されます。
  • 非金融機関が行うクロスボーダーの収納代行が、資金移動業の規制対象に加わります。

対象となる人・企業

決済・送金・前払式支払手段(プリペイド)・暗号資産を扱う事業者(法務・財務)

改正前 → 改正後(何が変わる?)

改正前(これまで)

クロスボーダー収納代行などが資金移動業規制の対象外だった

改正後(これから)

利用者保護等の観点から資金移動業の規制対象に追加。ステーブルコイン等のルールも見直し

※ 施行日や具体的な規制内容は政令・内閣府令で定められます(2026年初にパブリックコメント実施)。金融庁の発表でご確認ください。

くわしい解説と実務への影響

段階的なスケジュール

  • 令和7年(2025年)6月 資金決済法の改正が成立・公布
  • 順次施行 施行日・詳細は政令・内閣府令で整備中(2026年初にパブコメ)

資金決済法 改正の流れ

決済・送金・前払・暗号資産

規制を見直し(2025年成立)

政省令で順次施行

制度の全体像

金融のデジタル化に対応し、イノベーション促進と利用者保護の両立を図るため、資金決済に関する法律が改正されました(2025年6月成立)。

主な改正点

①ステーブルコイン(電子決済手段)の規制の見直し、②前払式支払手段(プリペイド)の規制の見直し、③送金(資金移動業)について、非金融機関が行うクロスボーダーの収納代行を規制対象に追加、④暗号資産交換業の規制強化など。

誰に・どう影響するか

決済・送金・前払式支払手段・暗号資産・ステーブルコインを扱う事業者の法務に影響します。一般企業への直接の影響は限定的です。

注意点

施行日や具体的な規制内容は政令・内閣府令で定められます(2026年初にパブリックコメント実施中)。最新情報は金融庁の発表でご確認ください。

成立・公布から施行までのスケジュール

この改正法は「資金決済に関する法律の一部を改正する法律」(令和7年法律第66号)として令和7年(2025年)6月13日に公布されました。施行日は政令で定めるものとされていましたが、令和8年5月22日に関係する政令・内閣府令が公布され、改正法・政令・内閣府令はいずれも令和8年(2026年)6月1日から施行・適用されることが確定しました。対象となる事業者は、この施行日までに体制整備を済ませておく必要があります。

クロスボーダー収納代行で規制対象外となる類型

国境を跨ぐ収納代行は原則として資金移動業の規制対象となりますが、利用者保護の観点からリスクが低いものは規制対象外とされる予定です。金融庁の説明資料では、内閣府令で次のいずれかに該当する場合を規制対象外とすることが示されています。(1)プラットフォーマー等が取引成立に関与する場合、(2)エスクローサービス(顧客のために一時的に資金を預かり、商品受領後に送金するサービス)、(3)資本関係があるなど受取人との経済的一体性が認められる者が収納代行を行う場合、(4)他法令で規律されている場合。自社の収納代行がこれらに当たるかどうかが、登録の要否を分ける分岐点になります。

暗号資産・ステーブルコインの「仲介業」が登録制で新設

これまでは暗号資産交換業者と利用者を引き合わせる(媒介する)だけの行為であっても、自ら暗号資産交換業者としての登録が必要で、売買・交換を行う業者と同一の規制が課されていました。改正後は、媒介のみを行う者向けに「仲介業」が新たに創設され、登録制となります。特定の暗号資産交換業者等のために仲介を行う所属制を採用し、利用者への説明義務や広告規制は交換業者等と同様に課す一方、利用者資産を預からないため財務要件は課されません。この仲介業は電子決済手段(ステーブルコイン)も対象です。

クロスボーダー収納代行の規制 改正前後

改正前

  • クロスボーダー収納代行は資金移動業登録が必ずしも必要ではない
  • 海外オンラインカジノや海外出資金詐欺等に利用される事例が存在

改正後

  • 取引成立に関与しない者のクロスボーダー収納代行は原則として資金移動業の規制を適用(改正法第2条の2第2号)
  • 違法な送金行為を行う者は無登録業者として取締り対象
  • プラットフォーマー関与・エスクロー・経済的一体性・他法令規律などリスクが低い類型は規制対象外(予定)

成立から施行までの流れ

2025年3月 法律案・説明資料公表
2025年6月13日 改正法を公布(令和7年法律第66号)
2026年5月22日 政令・内閣府令を公布
2026年6月1日 改正法・政令・内閣府令を施行・適用

出典: 金融庁

経過措置・猶予

2025年6月成立・公布。施行日・詳細は政令等で整備中(2026年初にパブコメ)。

対応チェックリスト

自社で行う対応の一例です。チェックを入れると進捗がこの端末に保存されます(サーバーには送信されません)。

0 / 3 完了

※ 一般的な対応例です。個別の要否は専門家にご確認ください。

よくある質問

うちは関係ある?
決済代行・送金・前払式支払手段(プリペイドカード・電子マネー等)・暗号資産・ステーブルコインを扱う事業者の法務に影響します。これらを扱わない一般企業への直接の影響は限定的です。
資金決済法の改正(ステーブルコイン・送金・前払式支払手段)はいつから施行されますか?
2025年成立・順次施行(政省令整備中)です。
対象になるのはどんな人・企業ですか?
決済・送金・前払式支払手段(プリペイド)・暗号資産を扱う事業者(法務・財務)が対象です。自社が該当するかは個別にご確認ください。
何が変わりますか?
これまで「クロスボーダー収納代行などが資金移動業規制の対象外だった」だったものが、「利用者保護等の観点から資金移動業の規制対象に追加。ステーブルコイン等のルールも見直し」に変わります。
注意しておくことはありますか?
施行日や具体的な規制内容は政令・内閣府令で定められます(2026年初にパブリックコメント実施)。金融庁の発表でご確認ください。
法令の原文はどこで確認できますか?
資金決済法の条文は、e-Gov法令検索(デジタル庁)で確認できます。本ページ下部のリンクからアクセスできます。

一次情報・出典

この記事は法改正の概要をわかりやすくお伝えするものであり、法律上のアドバイスではありません。 施行日・金額・要件などは変更される場合があります。実際の対応にあたっては上記の一次情報をご確認のうえ、 個別の事案は社会保険労務士・税理士などの専門家にご相談ください。

この改正情報の最終確認日:2026年5月31日